「うちの店にホームページなんていらない。SNSで十分だよ」——居酒屋・サロン・カフェのオーナー、10人以上からこの言葉を聞いてきた。正直に言う。HPが必要ない店も、確かに存在する。でも「SNSで十分」は、ほとんどの場合、間違っている。その理由と、本当に必要かどうかの判断基準を書く。
「SNSで十分」が間違いである理由
InstagramやX(Twitter)は「すでにお店を知っている人」に向けた発信ツールです。フォロワーに情報を届けることは得意ですが、「今すぐ探している人」には届きません。
北九州市民が「小倉 整体 おすすめ」と検索するとき、Instagramを開く人はほぼいません。GoogleかGoogleマップで検索します。SNSは「知っている人をファンにする」ツール。HPは「知らない人に見つけてもらう」ツール。この2つは役割が根本的に違います。
知り合いの八幡西区の居酒屋の店長に、集客の話をしたことがある。「デジタルのことは何もわからないからいらない」と言う。でも続けてこう言った。「新規客は増やしたい」と。
矛盾しているように聞こえるが、これが北九州の現場の本音だと思う。「デジタルは難しい」という思い込みが、行動を止めている。
「難しいからいらない」と「集客したい」は、同時に成り立たない。
HPが必要な店・不要な店
- 新規客を増やしたい
- 予約・問い合わせを受けたい
- 検索で見つけてもらいたい
- 他店と差別化したい
- 信頼感・専門性を伝えたい
- サービス内容・料金を説明したい
- 地域外からも集客したい
- 完全紹介制・予約不要
- 常連客だけで満員
- 新規客を取る気がない
- 近く閉店予定
- 地域コミュニティのみで完結
正直に言うと、「HPがなくてもいい店」に当てはまる個人店は北九州でもかなり少数です。多くの場合、「今は常連で回っているけど、5年後はわからない」という状況です。
完全紹介制で新規客を受け入れていない店
紹介以外の新規客を取らないと決めているなら、HPは不要です。ただし「紹介してもらったお客さんが事前にお店を調べられない」というデメリットはあります。最低限のHPがあると、紹介された側が安心して来店できます。
地元の常連客だけで成り立っている昔からの店
北九州の田舎エリアにある昔からの居酒屋やスナックの中には、地域の常連客だけで何十年も続いている店があります。こういった店には確かにHPは不要です。ただし、常連客は必ず年齢を重ねます。10年後も同じ状況が続く保証はありません。
実際に北九州で見てきたこと
休学してこの事業を始めてから、北九州の個人店を何十店舗も訪問しました。そこで気づいたことがあります。「HPはいらない」と言う店ほど、実は集客に困っている。
「HPを作っても意味がない」という思い込みが先にあって、そもそも試したことがない。だから「意味がない」と言える根拠がない、という状況です。
「百聞は一見にしかず」と思い、その居酒屋の店長のために実際にデモHPを作って持っていった。画面を見せた瞬間、「すごい!」と驚いてくれた。
でも、いざ「使いませんか」という話になったとき、ドメインの説明をした途端に顔が曇った。「難しくて嫌になった」と言われた。
そのとき気づいた。「すごい」と思ってもらうだけでは足りない。難しさを全部こちらが引き受ける体制が必要だ。デジタルに不慣れなオーナーに必要なのは、「説明」ではなく「丸投げできる環境」だった。
最低限これだけ作ればいい
「HPを作る」というと、何十ページもある大掛かりなものを想像する人がいますが、個人店に必要なのはシンプルです。
| ページ | 内容 | 必要度 |
|---|---|---|
| トップ | 店名・キャッチコピー・写真 | 必須 |
| サービス・メニュー | 何をいくらで提供しているか | 必須 |
| アクセス・営業時間 | 地図・電話番号・定休日 | 必須 |
| お問い合わせ | フォームまたはLINE誘導 | 必須 |
| スタッフ紹介 | 顔写真・一言コメント | あると◎ |
| ブログ・お知らせ | 更新情報・SEO記事 | 余裕があれば |
1ページのLP(ランディングページ)でも十分です。私がデモHPを作るときに必ず入れているのがSNSへのCTAボタンです。「InstagramはDMしてください」「LINEはこちら」というボタンを目立つ場所に置く。HPを見た人がそのままSNSに流れる導線を作ることで、HPとSNSが連携します。オーナーに見せたとき「これがあると安心する」と言われた部分でもあります。
まとめ:迷ったら作るべき理由
「HPが必要かどうか迷っている」なら、作るべきです。
迷っているということは、少なくとも「新規客を増やしたい」「お店の情報を伝えたい」という気持ちがあるからです。HPはその気持ちに応える一番確実な手段です。
「デジタルは難しい」という不安があるなら、全部こちらに投げてください。ドメインの取得からVercelへの公開まで、オーナーが触らなくていい体制で作ります。難しさを感じさせないことが、私の仕事だと思っています。